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アラブでお菓子のハナシ、ゴハンの時間

シリアから始まったアラブ菓子・料理研究。現在エジプトで活動中。

バクラワ

アラブ、中東のお菓子で最も有名なお菓子、バクラワ(バクラバ、バクラヴァ)。
トルコの物が有名ですがその他にも、ギリシャ、北アフリカ、など、意外と多くの地域で食べられています。
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バクラワの歴史は古く、諸説ありますが、アッシリア人が小麦粉を水で練った生地にナッツをのせて焼いて食べていた記録があるようですが、現在のバクラワの形は、16世紀のトルコ、オスマン帝国最盛期の頃のトプカプ宮殿の帝国厨房で発展したようです。
他の主張としては、アルバグダーディが1226年にキターブッタバフ(料理の書)において、バクラワの歴史は古代メソポタミアまでさかのぼり、ビザンティン帝国時代ではポピュラーなデザートだったと説明しています。


基本的な作り方は小麦粉を水で練って作った、紙よりも薄い生地を何枚も重ね、ナッツをはさみ、焼き上がりにシロップをかける、という方法ですが、広い地域で食べられているので、生地の厚みやシロップの濃度など、地域によって違いがあります。
使われるナッツはピスタチオが一番多く、その他胡桃、アーモンド、松の実、カシューナッツなどが用いられます。
また、キシュタやチーズをはさんだ物はラマダンの時期に特によく見られます。


一般にトルコのバクラワはシロップが多めで、ナッツは細かく砕いて、又はほぼ粉状にして使われるようですが、シリア地方の物はシロップがトルコの物よりも少な目で、ナッツも大き目で用いられる傾向があります。
RIMG5423_convert_20110120014008.jpgダマスカスのバクラワ


シリアでは焼き菓子感覚のバクラワもトルコでは生菓子感覚のようです。
以前、自分では失敗作と思っていたシロップベトベトのバクラワをトルコ人に食べてもらったところ、ダマスカスにもトルコ風のバクラワを売る店ができたのか?!と喜んで食べてくれました。


シリアではほぼ100パーセント手作業でお菓子の製作を行っている個人経営のお菓子屋が大部分を占めますが、機械を導入したり、大規模に展開しているお店のバクラワは一味違います。
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このタイプはアーシィーエと呼ばれることがあり、普通のバクラワと区別しているお店と、上の写真のようなバクラワは作らずにこちらをバクラワとしているお店とがあります。

ナッツ部分が厚く、あまり砕かずに使われているので、非常に満足感があります。


アラブのお菓子には薄い生地でナッツをはさむだけではなく、包んだり、巻いたりと形を変えたバクラワの親戚のような物が数多くあります。そういう意味でも、このバクラワはアラブ、中東のお菓子の基本と言えるでしょう。
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