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アラブでお菓子のハナシ、ゴハンの時間

シリアから始まったアラブ菓子・料理研究。現在エジプトで活動中。

シャンクリーシュ

シリアの青かびチーズ、シャンクリーシュ。
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ヨーロッパなどの青かびチーズとは違い、表面に生えたカビを水で洗い流し、ザアタルなどのハーブやスパイスをまぶします。

このチーズはリコッタチーズと同じ製法のカリーシュ(アリーシュ)と言うチーズから作られます。
カリーシュを布袋に入れ24時間ほど吊るして水分を切り、塩や好みで唐辛子粉を加えます。
テニスボールぐらいの大きさに丸め、更に3日から5日ほど乾燥させ、その後素焼きの壺に入れ1か月ほど寝かせます。
表面に青かびが生えていたら熟成期間は終了。
水でカビを洗い流して、好みのハーブやスパイス(大抵ザアタル)をまぶして完成です。

小さくほぐしてオリーブオイルをかけて食べるのですが、カビから来るピリッとした味の、非常に癖のあるチーズなので、苦手な人も多いようです。
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トマトやイタリアンパセリ、玉ねぎのみじん切りなどと共に和えたサラダはスールケと呼ばれ、比較的食べやすいです。オリーブオイルをお忘れなく。

このチーズはクルド人に起源をもつとされ、クルド語で小さな素焼きの壺の事を<シャン>と言い、<カリーシュ>は発酵したミルクと言う意味でベドゥインが使っていた言葉が合わさったと言われています。
現在はシリアやレバノンで多く食べられています。

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