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アラブでお菓子のハナシ、ゴハンの時間

シリアから始まったアラブ菓子・料理研究。現在エジプトで活動中。

2013年10月の記事

ファッタ

シリアのファッタはこちら
今回はシリアとは少し違うエジプトのファッタです。
※ファッタ、ファッテともにアラビア語で書き表すと同じですが、各地の方言で語尾が異なって発音されます。
DSC01129.jpg
エジプトではちぎったホブズ(アエーシュ)に肉の茹で汁をかけ、炊いたご飯を重ね、ニンニク、コリアンダーシード、酢などで味をつけたトマトソースをかけます。


犠牲祭(イードルアドハー)などで羊などを屠った際に特によく食べられる料理です。

ファッタとは語源に<砕く>といった意味があり、ホブズをちぎって用いる料理を指し、その他の材料や調理方法はアラブ各地によって違いがあることがわかります。

シリア、レバノンでは米が使われることはあまりなく、ヨーグルトとタヒーナを混ぜたものを用いるのが特徴です。
トマトソースを使用することもあり、特にナスとひき肉を使った<ファッテマクドゥース>には欠かせません。
ホブズをあらかじめヒヨコ豆の茹で汁と共に火にかけ、パン粥のような状態にする方法もあり、ヨルダンはアンマンでよく見られました。

ちなみにホブズを使用する際、ちぎってそのまま使う、乾燥させておく、揚げておく、といった方法がありますが、これは個人の好みによるもので、地域差ではないようです。

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カワーレア(羊のスネ)のファッタ。
プルプルのゼラチン質が豊富ですが、独特の臭いがあり、好き嫌いが分かれるみたい。


エジプトではレバノン料理のレストランが多いのですが、そこでファッタを頼むと、ご飯にヨーグルトソースがかかったエジレバ折衷型のファッタが出で来ることが多いので、要注意です。
それも案外美味しいのですが。。
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