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アラブでお菓子のハナシ、ゴハンの時間

シリアから始まったアラブ菓子・料理研究。現在エジプトで活動中。

"オクラ" の検索結果

アレキサンドリアのイフタール ~新聞記事から~

ラマダーン中はテレビや新聞などのメディアが、ラマダーン特集と称して興味深い記事をあれこれ掲載するのですが、そんな中、6月28日付のエジプト紙「シュルーク」の“エジプトご当地イフタール”というコーナーでアレキサンドリアが特集されていました。
ネットでも読めます→こちら
アレキサンドリアはエジプト北部の地中海に面した第二の都市です。


以下、要約です。
アレキサンドリア人はイフタールに魚料理やアレキサンドリア風コシャリ、エビのモロヘイヤスープやアレキサンドリア風ソーセージ、漁師風ライスを好む。
西アレキサンドリアに住むアーイシャさんは「ラマダーン中はいろいろ食べたいが、最初の週はウミガメのタジンに加えて、アヒルのローストを食べます」と言う。
東アレキサンドリアに住むサミヤさんは「アレキサンドリアの名物と言えばチキンのミントヨーグルトソースですね。ヨーグルト、ニンニク、ミント、レモン、オリーブオイル、塩、こしょうを混ぜた物に鶏肉を漬け込んで1時間冷蔵庫で寝かせます。耐熱容器に入れ、中温のオーブンで焼き、ミント入りタヒーナや野菜サラダと一緒にいただきます。スフールはタヒーナ入りのフール、目玉焼きやトマトとチーズなどですね。もちろんフールはアレキサンドリア風ですよ」と話す。
アハマドさん「特にお客さんが来るときは野菜と肉のタジンは欠かせません。インゲンやグリーンピース、オクラ、黒目豆などを使いますよ」
サーミ―さんは「アレキサンドリアの人々にとってフールはスフールの基本です。そして、魚は本当に上手に料理します」と話す。

ちょっと解説
アレキサンドリア風コシャリとは、皮をむいた黄色いレンズマメを使い、マカロニ類は入りません。丸ごと油で炒めた茹で卵を添えるのが定番です。
スフールというのは、ラマダーン中、夜明け前に食べる食事の事です。
エジプトのタジンは三角帽子の鍋を使ったモロッコのタジンとは異なり、オーブン煮込みといった意味合いです。
そして、ウミガメですが、何人かのカイロの人に聞いたところ、誰一人そんなもの見たことも食べたこともないとのことでした。私自身もウミガメが売られているのを見たことがないので(血眼になって探したわけではないが)、少なくともカイロでは一般的ではないようです。ネットでササッと検索してみると、確かにアレキサンドリアでは食べるようですが、日常的にみんなが食べているとは言い難いようです。
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バーミヤビッゼイト

日本語で言うと“油煮”となるのでしょうか、しっくりくる訳が見つかりませんが、アラブ料理には○○ビッゼイトと言う料理があります。
○○は野菜の名前が入り、ゼイトはアラビア語で油と言う意味です。
名前から想像するような油っぽさはない、むしろ冷たいさっぱりした野菜料理。
今が旬のオクラ=バーミヤを使ったバーミヤビッゼイトは簡単で栄養価も高いので、これからの時期にピッタリです。

常温、又は冷やして食べる料理なので、バターなどは使わないようにしましょう。
また、こちらのオクラは小ぶりですが、日本の長いオクラでも同様に作ることができます。

〈材料〉
オクラ          500g
トマト          1個(200g)
パクチー         25g
ニンニク          3片
玉ねぎ          小1個(100g)
オリーブオイル      75㏄
水             300㏄
コリアンダーパウダー  小1
塩             小1

〈作り方〉
①オクラはガクをくるっとむく。
②玉ねぎをみじん切りにし、オリーブオイルで薄く色づくまでゆっくり炒める。
③トマトをみじん切りにし、②に加えさらに炒める。
④オクラ、コリアンダーパウダーを③に加え、軽く混ぜ水を加える。
⑤ニンニクは塩をまぶしつぶす。パクチーはみじん切りにする。
⑥オクラが柔らかくなったら⑤を加え、ひと煮たちさせる。
⑦冷やして皿に盛る。

※オクラの代わりにインゲン、ホウレンソウ、リークなどでもできます。
 葉物の野菜で作る際はトマトを除いてもよいです。
※上質なオリーブオイルを使う際は、オイルの半量を⑥の段階で入れてもよいですね。
※好みで食べる直前にヨーグルトとオリーブオイルをかけても。
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バーミヤ

バーミヤとはアラビア語でオクラを指します。
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シリアでは生のオクラは夏にしか出回らず、その他の季節には乾燥したオクラが売られています。

日本のオクラよりかなり小ぶりで約2センチ程しかありません。
もう少し大きいのも見かけますが、小さいほうが上等のようです。
大きなスーク(市場)に行くと大きさ別に箱に分けられており、当然値段にも差がつけられています。

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オクラを使った料理で最も一般的なのは、オクラのトマト煮込みではないでしょうか。
その他、オクラとトマトを炒め煮のようにして、冷やして食べるバーミヤビッゼイト(トマトを入れない場合もあり)など、いずれの料理もくたっとなるまで火を通して調理し、日本のように生で食べることはありません。

オクラというと日本の野菜のようですが、実は原産地はアフリカ北東部で、現在は世界各地で食べられているようです。
<オクラ>という言葉も英語だったんですね。
とは言うものの、外国でオクラを発見するとうれしくなるような、ホッとするような気持ちになる人も多いのではないでしょうか。

バーミヤビッラハム

アラビア語でバーミヤとはオクラ、ラハムは肉(通常は羊)を指し、バーミヤビッラハムとは、トマトで煮込んだシチューのような料理のことを言います。
RIMG6630_convert_20110803004106.jpgオクラが見えませんが・・・

シチューと言っても、ルーは使われていないので、さらっとしていて具だくさんのスープのようです。
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たいてい、この料理を頼むとシャイリーエライスも一緒に提供されるので、ライスにかけながら食べましょう。
もちろんホブズですくって食べてもよいです。

しっかり煮込まれてやわらかくなった羊肉と、オクラ独特の粘りが食欲をそそります。
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